• Skip to primary navigation
  • Skip to main content
  • Skip to primary sidebar
  • Skip to footer

suigaitaisaku.com

水害対策に情報を

  • 著書のご紹介
  • 著者について
  • 仕事の依頼
    • 原稿を依頼する
    • 講師を依頼する
    • アドバイザー業務
    • 業務実績
  • 読む水害対策
    • 【ステップ1】災害リスクを知る
    • 【ステップ2】防災対策を組む
    • 【ステップ3】情報で判断する
  • 寄稿記事
    • リスク対策.com
  • 伝わる伝え方研究所
  • お問い合わせ

アメダスとともに確認したい都道府県の雨量情報

この記事の目次

  • アメダス観測網とは
  • アメダスの10分間雨量の見方
  • アメダスで捕捉されない雨雲もある
  • 都道府県の雨量計も見る
  • 都道府県の雨量情報で見える大雨
  • まとめ
    • 関連記事

アメダス観測網とは

気象ニュースなどで「気象庁の観測によると○○で1時間に○ミリ」という報道を耳にされると思います。これは、気象庁の自動観測網であるアメダスによって捕捉された雨量です。雨量を観測しているアメダスは全国各地に約1300箇所あり、約17kmに一つの割合で設置されている計算になります(気象庁のページ(こちら)より抜粋)。このアメダス観測網によって捉えられた雨量は最も短い単位で10分間雨量として配信され一般に利用されます。

アメダスの10分間雨量の見方

10分間雨量は1時間雨量や24時間雨量に比べてあまり馴染みがないかもしれませんが、気象庁の高解像度降水ナウキャスト(こちら)でアメダスを表示させるオプションを選ぶと確認できます。高解像度降水ナウキャストの下の部分にあるアメダスボタンを押してみましょう。

高解像度降水ナウキャストの地図の下にあるボタン
右から2番目のアメダスを選択したところ
(気象庁高解像度降水ナウキャストより(こちら))

これはアメダスボタンを押す前の状態です。画面上には雨量情報は現れていません。

アメダスボタンを選択しない場合は雨量は現れません
(気象庁高解像度降水ナウキャストより(こちら))

アメダスボタンを選択すると、アメダスで観測された直近の10分間雨量が数字として現れます。

地図の中に数字でアメダスの観測値が現れるようになりました
(気象庁高解像度降水ナウキャストより(こちら))

アメダスで捕捉されない雨雲もある

では大雨の時にアメダスのデータだけを見ていれば雨量が分かるのでしょうか?答えはNoです。アメダスは全国的に見れば非常に高密度に設置されていますが、アメダスの観測地点と別のアメダスの観測地点の間で雨雲が発達してしまうことがあるためです。

アメダスがちょうどないところで大雨となった事例をもとに、アメダスの観測網だけでは分からない時の雨量の把握法を説明していきます。

この例は群馬県内で大雨となった事例です。前橋市北部から北東方向に伸びるライン状の雨雲が発達しています。赤で囲ったものがアメダスの観測地点であり、ちょうどその観測網から離れた地点が大雨となっていました。

アメダスの観測地点を赤で囲ったもの。
アメダスの観測地点がないところでちょうど大雨となっている
(気象庁高解像度降水ナウキャストより作成)

上の図の時間帯から2時間分の雨雲の動きをコマ送りにしたのが次の図です。非常に発達した雨雲が同じような形でしばらく継続し、徐々に場所を変えながらライン状の形が崩れ衰退していったことが分かります。肝心のアメダスの雨量計の上には雨雲がかからなかったため、0ミリという表示が続くことに注目してください。

アメダスの雨量計がないところで大雨が継続した例
(気象庁高解像度降水ナウキャストより作成)

都道府県の雨量計も見る

こうした場合に代替手段としてぜひ確認したい情報は、都道府県が観測した雨量が一般公開されていないかということです。都道府県の観測データが公開されている場合、アメダスとは異なる場所により細かく設置されていることが期待できます。都道府県の防災担当部局、河川管理の部局、土砂災害の担当部局などがそうしたページを整備している場合があります。

「群馬県 雨量情報」とインターネット検索をしてみると、案の定該当するページが出てきました。「群馬県水位雨量情報システム」と呼ばれるページです(こちら)。

群馬県水位雨量システムのトップ画面。
アメダスよりも観測網が細かいことがわかる(こちら)

都道府県の雨量情報で見える大雨

動画や画像で取り上げてきた群馬県の大雨ですが、群馬県水位雨量システムでは地上観測データをしっかり捉えていました。

雨雲がかからなかかった場所は県のシステムで観測された数値を見ても大した雨ではありません。前橋の雨量は午前4時までの累積雨量でも11ミリにすぎませんでした。

当時の前橋の雨量(地図上で大きな二重丸となっている場所が雨量計設置地点)
群馬県水位雨量システムより転載

前橋から北北西に位置する富士見の観測データを見てみましょう。ちょうど活発な雨雲がかかっていたと思われる場所です。データを見ると午前2時までの1時間に99ミリの大雨となっていたことが分かりました。午前4時までの累積雨量は193ミリに達しています。

当時の富士見の雨量(地図上で大きな二重丸となっている場所が雨量計設置地点)
群馬県水位雨量システムより転載

富士見から北東に位置する赤城山のデータは国の観測データですが、ここでも多い時には時間50ミリから80ミリクラスの雨が降り続き、午前4時までの累積雨量が194ミリに達したことが分かります。

当時の赤城山の雨量(地図上で大きな二重丸となっている場所が雨量計設置地点)
群馬県水位雨量システムより転載

県のデータを見たことで、先ほど動画で見た雨雲は1時間雨量的には80ミリ前後から100ミリ前後を降らせ、累積雨量では200ミリ前後に達したと判断することができます。アメダスだけを見ていたらこの情報は得ることができませんでした。

まとめ

今回ご紹介したような局地的な雨の降り方は全国どこでも起こり得ます。特殊なケースというわけではありません。アメダスの観測値を見ているだけでは実際に地上でどの程度雨が降っているか分からないことがあるため、雨量の情報を掴む際にはぜひ都道府県のデータも含めて見るように心がけてください。

関連記事

  • 水害発生のカウントダウンとしての氾濫危険情報

    氾濫危険情報とは 洪水予報対象河川や水位通知河川が危険になった時に発表させるのが氾濫危険情報と呼ばれるものです。この情報の危険度レベルは上から2つ目のレベル4相当で、この上には文字通り氾濫が発生したこ…

  • 「多いところで」とはどこなのか?

    「多いところで」という予報 台風などに関する予報の中で、「○○地方の多いところで○ミリ」といったタイプの予報をご覧になったことはありませんか?例えば次の例は令和元年の台風10号の際に気象庁が実際に発表…

  • 気象レーダー確認サイトの選び方

    使い勝手の違い 気象レーダーは大雨を監視する上で非常に重要なツールであり、大雨による災害の危険性を見抜くために必須のツールです。雨が降る時に携帯のアプリやインターネットのサイトで気象レーダーをご覧にな…

【執筆】『情報力は、避難力!』著者・渡邉俊幸

気象情報の利用やコミュニケーションに関する課題などありましたらお気軽にお問合せください。

最初のサイドバー

著者について


気象予報士・気象とコミュニケーションデザイン代表。個人や組織が気象情報や防災情報を使えるようになる方法を発信・提言しています。著書は『情報力は、避難力!』。危機管理とBCPの専門メディアでの連載の他、オンライン防災セミナーなどを実施中。オランダ在住。

プロフィール詳細

Tweets by wpcdnote

著書『情報力は、避難力!』


記事やオンライン防災セミナーなどでお伝えしてきた情報利用のノウハウについて1冊の本にまとめました。分かりやすく丁寧な説明により、順を追って豪雨や台風時の情報判断力を伸ばしていくことができる本です。

記事を探す

  • メール
  • Facebook
  • LinkedIn
  • Twitter

Footer

「気象災害の発生はゼロにはできませんが、気象情報やリアルタイムのデータを使えば災害が間近に迫っていることに気づけずそのまま被災することは確実にゼロにできます。」

渡邉俊幸著『情報力は、避難力!』(日本橋出版)|あとがきより

著書のご紹介

情報力は、避難力!

著者について

渡邉俊幸の経歴

読む水害対策

災害リスクを知る
防災対策を組む
情報で判断する

仕事の依頼

原稿を依頼する
講師を依頼する
アドバイザー業務
業務実績

気象情報が分かるようになる本

お問い合わせ

セミナーや新着記事のお知らせ

Tweets by wpcdnote

Copyright © 2023 · Maker Pro on Genesis Framework · WordPress · ログイン