地球科学者の井村隆介氏(鹿児島大准教授)が火山防災を念頭に次のようなツイートを発信していました。火山が噴火した際の現象によるリスク分布は示されていても、具体的に生活にどんな不具合があるかまでは伝えていない点を問題にされています。
現象のリスク分布は提示しても,その時,具体的に生活にどんな不都合があるかを示していない.たとえば噴火で「軽石が1mの厚さで積もる地域」は,「多くの人が移住を余儀なくされる地域」なのだ.
— Ryusuke IMURA (@tigers_1964) December 21, 2020
現象は示されても具体的な不具合、つまわり具体的な影響が語られないのは水害でも同じだと思います。
例えばハザードマップで2メートル浸水する地域では、どういった形で具体的な影響が出るでしょうか?ハザードマップで示す浸水深は井村先生の言葉を借りれば「現象のリスク分布」に過ぎません。肝は「影響」です。
水害対策を考える際には、深さや流速によって具体的にどのような影響が生じるかまで考え、備えておきたいところです。過去の記事には影響についてまとめたものがありますので、ぜひ参考にしてみてください。