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土砂災害警戒区域等の指定状況
土砂災害で被害が発生する可能性がある場合に指定されるのが、土砂災害警戒区域(イエローゾン)や土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)です。それぞれのゾーンについて説明した過去の記事はこちらですが、都道府県によってその指定率に大きな違いがあります。
令和2年2月末現在の完了数について国が調査したところ、青森県・山梨県・福岡県・群馬県・栃木県・石川県・山形県・岐阜県・福井県・大阪府・山口県・長野県・茨城県・熊本県は土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域の指定が完了しているとのことです。
下のグラフの緑色が指定が必要な地域、赤色はレッドゾーン指定が終わったもの、黄色はイエローゾーン指定が終わったものであり、先ほど挙げた都道府県では緑と赤・黄が同じとなっています。
このグラフで緑色の部分に比べて赤や黄色の割合が少ない場合は、まだまだ指定が完了していない都道府県であることを示しています。レッドゾーンやイエローゾーンに指定されていないから安全と思わずに、重ねるハザードマップ(使い方はこちら)なども利用しながら土砂災害のリスクを確認してみてください。
広島県と土砂災害
先ほどの図の中の緑色の部分を都道府県ごとに見てみると、地域的に非常に大きな差があることが分かります。その中でも広島県は、他の都道府県に比べて土砂災害のリスクが高い場所の総数が突出しています。広島県で大きな人的被害を伴った土砂災害が頻繁に発生するのも、もともと土砂災害に脆弱な場所が多いこととは無縁ではないと考えられます。