2020年12月現在、国のレベルで大雨警戒レベルの名称変更に関する議論が進んでいます。以下は現行の5段階ですが、見直しの対象となっているのはレベル3、4、5に関する点です。
最新の検討状況は次の図のとおりで、警戒レベル3は「避難準備・高齢者等避難開始」から避難準備という用語が抜け、「高齢者等避難」とストレートなものとなりそうです。
避難準備は避難勧告が出される前のワンクッションとしての情報が求められて広まった経緯があります。避難に時間を要しない人もすぐに避難ができるように準備してくださいという意図があったのですが、最近は高齢者等の避難開始の側面のみに焦点があたっていた印象があります。
レベル4については、これまでは「避難勧告」と「避難指示」の二本立てでした。しかし「違いが分かりにくい」といったような指摘を受け「避難指示」に一本化される見込みです。なお、新「避難指示」の発表タイミングは現行の「避難勧告」のものを使うことが想定されているとのこと。このため、台風や豪雨などの際には「避難指示」をこれまでよりも頻繁に目にすることになると思います。
レベル5は「災害発生情報」と呼ばれていたのですが、これも見直されます。上の図では「緊急安全確保」とありますが、まだ議論が続いており、今年中に取りまとめていく形で調整が進められています。
ということで、また情報名が変わります。日本の防災情報体系は災害が起こるたびに見直されるので、良い意味でも悪い意味でも頻繁に手が加えられる状況が続いています。