水害で床上浸水が発生すると家具類や電化製品などが使い物にならなくなり、大量の廃棄物が発生します。
2000年に発生した東海豪雨災害では筆者の生まれ故郷の街も水没しました。
結果、町の5年分に当たる災害ごみが一度に発生し、道路にうず高く積まれた災害ごみのために車両も通行できない状態が続きました(写真左)。被災者も自治体も分別や秩序だった処理という面では全く手がつけられず、道に溢れたすべてのものをひとまず公園などの空地へ運び込みました(写真右)。自分もトラックの荷台に水没した家財道具を乗せ、この写真に取られている公園へ何往復もしたことを覚えています。
これらの災害ごみはその後最終処分場に運ばれ、翌年までかかかって分別が行われ処理されたという記録が残っています。
家庭だけではなく、事業所や工場などが水没しても災害ごみの処理が問題になるはずです。被災を前提とした訓練を自治体や事業者が行う際には、災害ごみの処理という視点も加えておくと良いかもしれません。