気象予報や降雨・水位などのデータを利用して災害時の対応を決めていく際、そうした意思決定にどの程度の時間がかかるでしょうか?特に考えておかなければならないのは、地域団体や組織などで気象情報を使う立場にある方です。
判断するための時間は、どう判断するかという手順によって異なります。
例えば情報を受け取った時に、責任者一人だけで判断しますか?それとも責任者が集まって相談する場を設けますか?行政などに問い合わせ、追加情報やアドバイスを得てから判断しますか?それともインターネット等を利用して得た情報だけで判断しますか?
日本の災害は展開が非常に早い場合があるので、急場の意思決定はできれば5分、長くても10分以内に行いたいものです。河川が増水したり、土砂災害の危険性が増している時に、意思決定だけのために30分や1時間以上を費やしてしまうのは貴重な時間のロスでしかありません。
事前に災害対応の計画を練る際には、意思決定のための時間という観点を取り入れてみてください。意思決定の方法はシンプルにしておくことがおすすめです。また下の例のように、機械的に意思決定ができるよう判断基準を前もって定めておけば時間短縮に繋がります。
判断に時間がかかるタイプの判断基準の例
「責任者が必要と認めた場合に○○する」
機械的に意思決定をするための判断基準の例
「○○川の水位が○○に達する見込みの場合は○○する」