洪水のハザードマップを見て、例えば2メートル浸水するということが分かったとします。その時に考えなければならないことは、2メートルという深さ(予想される「現象」)のことではなく、その規模のことが起こったら自分の身や家、地域に何が起こるだろうかという「影響」です。
浸水の深さについて情報を把握したら、ぜひ次の観点から影響を考えてみましょう。
・命を守ることができるか?
・食事や食料は確保できるか?
・電気は使えるだろうか?
・水道は使えるだろうか?
・ガスは使えるだろうか?
・携帯電話や固定電話、インターネットは利用可能だろうか?
・電車は動くだろうか?
・車は動かせるだろうか?
・トイレは使えるだろうか?
・医療機関へのアクセスはできるだろうか?
・救急車などが来れる状態だろうか?
影響をイメージしていくためには、浸水がどの程度継続するだろうかという情報も必要となってきます。「浸水継続時間」の予測を示すハザードマップや情報が公開されている場合はそれを手がかりに検討していきます。
水害の影響を具体的にイメージできていれば、何をしておかなければならないか、いざという時にどのような行動が求められるのかといったことがより明らかになるはずです。影響について前もって把握できておけば、例えば「河川が危ない」という情報が自分にとって何を意味するかも把握できるメリットもあります。浸水の深さによる影響については「関連記事」でもまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。
見込まれる水深の深さに対して具体的に影響を想定すること、そしてその影響を踏まえた上で対策を練っておくこと。水害対策を検討される時にはこうしたことを心がけていきましょう。