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何ミリ降ったら大雨と簡単には言えない理由

この記事の目次

  • 24時間で300ミリの降雨は大雨か
  • 場所によって異なる大雨の量
  • その場所にとっての「大雨」
    • 関連記事

24時間で300ミリの降雨は大雨か

私たちは何気なく「大雨」という言葉を使います。

例えば24時間で300ミリの雨が降ったとします。300ミリの雨というとまぎれもなく大雨と思われるかもしれませんが、ある地方では観測史上を塗り変えるような大雨を意味することもあれば、ある地方では「まあまあ降ったなあ」というレベルの雨である場合もあります。

その違いはなぜ起こるのでしょうか?

場所によって異なる大雨の量

普段から雨が少ないところか、雨が多いところかによって、24時間に300ミリという数字が持つ意味は変わります。

雨が多いところの例として三重県南部の尾鷲を、雨が少ないところの例として香川県の高松の年平均降水量を取り上げて考えてみましょう。

気象庁のアメダスで観測された尾鷲の年平均降水量は3848.8ミリ、同じくアメダスで観測された高松の年平均降水量は1082.3ミリです。高松を基準にすると、尾鷲では年間に3倍以上も雨が降っていることが分かります。ちなみに東京の年平均降水量は1528.8ミリ(データ出典はこちら)です。

アメダスの観測点年平均降水量
三重県尾鷲3848.8ミリ (データ出典はこちら)
香川県高松1082.3ミリ (データ出典はこちら)

24時間に300ミリという雨量をこの尾鷲と高松に当てはめてみましょう。高松にとって300ミリという数字は年平均降水量の約30%弱にあたります。一方、尾鷲では、300ミリというは年平均降水量の約8%弱です。この比率の違いを見ただけでも高松で300ミリ降る方が影響が大きそうだということが言えます。

また、1日に降った降水量(日降水量)について過去の記録を調べてみると、観測史上第一位の値は尾鷲の場合は800ミリを超えます。高松の場合は日降水量第一位の値は210.5ミリです。「300ミリの雨」は高松では観測史上を塗り替えるような紛れもない大雨ですが、尾鷲にとってはそうしたレベルの降雨ではありません。

アメダスの観測点日降水量第一位の値(通年)
三重県尾鷲806.0ミリ(データ出典はこちら)
香川県高松210.5ミリ(データ出典はこちら)

その場所にとっての「大雨」

「何ミリ降ったら大雨か」と言うのを簡単に伝えられないのは、雨が降る場所と対比して考える必要があるためです。全国一律の目安や基準がある訳ではありません。

防災上大切なことは、あなたの地域にとって大雨とはどれくらいの量かを知っておくことです。大雨の量を調べる際には、今回の記事で行ったように年間降水量や観測史上の上位に食い込んでくる雨量なども参考にすると良いでしょう。

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【執筆】『情報力は、避難力!』著者・渡邉俊幸

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著者について


気象予報士・気象とコミュニケーションデザイン代表。個人や組織が気象情報や防災情報を使えるようになる方法を発信・提言しています。著書は『情報力は、避難力!』。危機管理とBCPの専門メディアでの連載の他、オンライン防災セミナーなどを実施中。オランダ在住。

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著書『情報力は、避難力!』


記事やオンライン防災セミナーなどでお伝えしてきた情報利用のノウハウについて1冊の本にまとめました。分かりやすく丁寧な説明により、順を追って豪雨や台風時の情報判断力を伸ばしていくことができる本です。

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「気象災害の発生はゼロにはできませんが、気象情報やリアルタイムのデータを使えば災害が間近に迫っていることに気づけずそのまま被災することは確実にゼロにできます。」

渡邉俊幸著『情報力は、避難力!』(日本橋出版)|あとがきより

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